お気に入りの車を洗車して、さあ、ツルピカにするぞ!と考えた時、あなたならワックスを使いますか?それともガラスコーティングにしますか?
カーコーティング、つまり車の表面にとても薄い膜を作りだすという意味ではワックスもコーティングで違いはないのですが、車の業界では一般的には油成分を中心として膜を作る商品をワックス、そしてガラス系やシリコンなどの素材で膜を作る商品をコーティングと呼ぶようですね。ではそれぞれの特徴からどんなメリットデメリットがあるのかを見ていきましょう。
1、ワックスでコーティング
ワックスは油をメインとして作られたものですので、ツヤ感は圧倒的にワックスが出ます。撥水性も良いですが、汚れの落ちやすさという面ではあまり良いとは言えませんし、耐久性もありません。一般的にはワックスの効果は1ヶ月程度と言われています。そして耐久性がないということはメンテナンスの手間もかかりますのでその分どうしてもコストが高くなってしまいます。
ワックスは油汚れを落とすさいに、前回塗ったワックスも落とさなくてはなりません。それが手間といえば手間です。コスト面でいえばワックスの価格は安めといえるでしょう。高いものでも数千円程度なので、価格だけでみればさほど高価ではないのです。しかしもちが1ヶ月なので、自分の愛車はいつでもピカピカにしていたいという人はマメにかける必要があり、他のコーティングに比べると年間の購入金額は上がってしまうということです。
2、コーティング剤にはガラス系とシリコン系がある
ではワックス以外のコーティング剤はどうでしょうか。まず、ガラス系とシリコン系があることを覚えておきましょう。商品によってそれぞれ特徴がありますが、大体シリコン系はワックスのような性能があり、ガラス系はその反対となります。
シリコンはオイルやゴムなどとして使用されていて、様々な状況下で形質が安定するという便利な特徴があります。そしてガラス系には繊維系と硬化系があり、繊維系はコーティング剤にガラス繊維が含まれており、車のボディに他の成分がうまり、表面にガラス成分を固着させます。硬化系は薬剤そのものが高価なのでとても高い料金になりますが、薬剤に含まれたケイ素が酸素と結びついて化学変化をし、ガラスとなって塗装面を保護するのです。
3、ガラス系コーティングを使うと
ツヤだしという点ではワックスに負けます。しかし撥水に関して言えば、水玉を作らずに水を落とすことが出来る商品もあり、洗車をした時の汚れの落ちは圧倒的にガラスコーティングが勝ります。細かい傷から車の表面を守ることもワックスよりは優れているでしょう。つまり洗車などの物理的な圧力にはガラスコーティングが強いのです。例えば駐車場で子供がボールなどで遊んでいて、それが車に当たってしまうようなときにも傷がつきにくいと言えます。
市販されているガラスコーティングの製品には硬度が表記されていますので、この硬度を確かめるようにしましょう。硬度が高い方が傷に対して強いということになります。
汚れを落とすことに関しても、ガラスコーティングが勝ちますし、耐久性もワックスに比べるとガラスコーティングが勝ちます。勿論個々の商品の性能によっても違ってきますが、ワックスが約1ヶ月しかもたないのに対してこちらは約3ヶ月から5ヶ月ほど持つといわれています。
汚れを落としやすいという点で言えばガラスコーティングが優勢ですが、長期間もつからといって洗車をほとんどしない場合、コーティング剤に水垢がついてしまうことがあります。水垢がついてしまうとコーティングした車専用の水垢落としを使わないと落ちなくなってしまいますので、効果が長持ちするとはいえど洗車はマメにする方が無難です。
4、優先項目をハッキリさせる
何を重視するかでワックスにするか撥水ガラスコーティング剤にするかは変わってきますが、ざっくりした特徴だけでいえば、ツヤ出しが優先ならワックス、耐久性やボディを傷から守ることが優先ならガラス系コーティング剤を使いましょう。たくさんの商品があり、それぞれに性能も違いますから自分が望むものは何なのか、自信がない方は店で1度相談してみるのがおすすめです。